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書評 「3ステップで稼げる文章術」   [ブログ]

読みやすい文章構成だが、簡潔過ぎて?なところもある 

      
著者は、読みやすい文章として必要なことをこの本で自ら実践して証明している。それは、この本を手に取ってみればよくわかる。実に読みやすい。その気になれば一気に読み終えてしまう。しかし私は、じっくり時間をかけて読んだ。
    
 

著者は、「ダメな文章にしないための3つの注意点」を挙げている。その一つが「簡潔である」ことだ。回りくどい表現より簡潔な表現の方がいいのは言うまでもないことである。しかしそれは、簡潔であっても伝わることが大前提である。言葉足らずなために伝わらなければ簡潔であっても意味はない。
    
 

著者は確かに簡潔な記述に徹している。しかし、あまりにも簡潔過ぎるところがある。そこに著者の「言わなくても(書かなくても)わかるだろう」という思い込みがある。「ブレット」(171ページ)や「ステップメール」(194ページ)についてその説明をしていない。何のことかわからない読者もいるはずだ。実際、私がそうだった。この本で初めてその言葉を知った。
    
 

「この本は、文章を書くのが苦手、何を書いていいかわからず悩んでしまう、というあなたに向けて書きました」と、著者はプロローグで書いている。しかしこの本は、タイトルに「稼げる文章術」とある。書いて稼ぐことを目標にしている人を読者として想定している。それならばここは、「書いて稼ぎたいが文章が苦手なあなたに向けて書きました」とすべきではないか。単なる文章作法の本ではないはずだ。
    
 

著者は、共感して貰う方法として「共通の話題」「自己開示」「専門的な話題」を主張している(21ページ)。しかし、「共感を得るための3つの文章テクニック」として「共通話題」「自己開示」「思いやり」を主張している(189ページ)。読者の共感を得るということがいかに大切であるかはわかるが、どうして重複して説明する必要があるのか。
   
「専門的な話題」と「思いやり」という異なる表現をしているが、ここは表現を統一すべきだろう。もしかしたら、どちらかの表現が不適切ではないのか。あるいは、重複して説明していることの認識に欠けていたのではないのか。
    
 

細かく指摘すれば切りがないのだが、この本には誤植が1箇所あった。読み終ってから著者にそのことを問いただしたところ、著者はそのミスを認めた。年明けに編集者とその対応を協議するという。
     
その誤植は実に迂闊としか言えないものだった。誤植があっても読者の生命や安全には何ら関係しない。しかし、うっかりミスは読者の理解を妨げてその貴重な時間を奪う。関係者にはそのことをしっかり認識して貰いたい。
  
著者はエピローグで、言葉の力でより良い人間関係を築くことができ、それがより良い社会を築くと主張している。そのことにまったく異論はない。「話す」にしても「書く」にしても、「伝わる」ことが大切である。伝わらないことが様々な人間関係の拗れを生み、それが国家間の紛争という大きな悲劇にも発展する。
  
この本は「書く」という手段でどう「伝える」かということを主眼にしている。 文章作法の本は各種出版されているが、この本がその中でどの程度の支持を得るか。非常に興味深い。

                         
       

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